原　潤 一　　株式会社リコー　コントローラ開発本部　ＧＷ開発センター

　JPEG XR 標準書には，最新版（2010 年3 月）においても幾つかの不備や誤りが存在している．本書では関係諸氏からの最新情報をもとに，刊行直前まで，できうる限りその内容の誤りを修正している．
　本書がJPEG XR 標準方式の理解・研究や実装に携わる研究者・技術者にとって必読の書であると確信するものである．

内容項目

第1章　ＪＰＥＧ ＸＲの概要
　1　概説
　2　JPEG XRの特徴
　3　JPEG XR標準
　4　JPEG XRの性能

第2章　符号化処理
　1　概説
　2　画像分割
　3　色空間変換
　4　周波数変換
　5　量子化
　6　係数予測
　7　係数スキャン
　8　フレックスビット（Flexbits）
　9　エントロピー符号化
　10　符号形成

第3章　ファイルフォーマット
　1　概説
　2　色空間と画像形式
　3　Tagベースフォーマット
　4　Boxベースフォーマット

第4章　コードストリーム構造
　1　概説
　2　ヘッダ読取り処理
　3　符号読取り処理
　4　エントロピー復号処理

第5章　JPEG XR復号処理詳細
　1　概説
　2　JPEG XR復号処理
　3　係数予測処理
　4　逆量子化処理
　5　周波数変換処理（復号時）
　6　周波数変換処理（符号化時）
　7　色変換処理

付章1　　PSNRとSSIMインデックス
　1　MSEとPSNR
　2　SSIMインデックス

付章2　　Motion JPEG XR
　1　Motion JPEG XRとは
　2　プロファイルの指定
　3　Motion JPEG XRのボックス構造
　4　Motion JPEG XR Sample Entryボックス定義

付章3　　JPEG XR reference software使用法
　1　復号時の使用方法
　2　符号化時の使用方法
　3　量子化パラメータファイルの構造
　4　RAWファイルの構造

付章4　　JPEG XRとHD Photoの差異
　1　スケール処理の差異
　2　タイル境界処理の差異
　3　画像の四隅処理の差異