コード | ANTHOLOGY SERIES.001 |
---|---|
刊行日 | 2001年11月16日 |
体裁 | A4判、306頁 |
価格関連備考 | 価格:39,800円(税別) |
発行 | 株式会社トリケップス |
問い合わせ |
(有)アイトップ TEL:0465-20-5467 E-mail:ktl@r4.dion.ne.jp フォームでのお問い合わせはこちら |
監修・編集 |
Mohammad Madihian(モハマド マディヒアン) NEC USA Inc. C&C RESEARCH LABORATORIES DEPARTMENT HEAD(工学博士) <監修・編集者略歴> 1954年 テヘラン生まれ 1976年 イラン科学工業大学電子工学科卒業 1980年 静岡大学修士課程卒業 1983年 同大学院博士課程修了 NECマイクロエレクトロニクス研究所にて、マイクロ波ミリ波集積回路の研究開発に従事 1988年 IEEE Microwave Prize受賞 1998年 IEEE Fellow Award受賞 1999年よりNEC USA C&C研究所にて、パーソナル・ネットワーキング無線端末の研究開発に従事 現在 IEEE GaAs IC Symposiumの実行委員 IEEE Int. Microwave Symposiumのプログラム委員 IEEE MTTの論文委員 |
21世紀におけるワイヤレス・ネットワークは、もはや贅沢品ではなく、日常生活に必要不可欠なものとなってきている。2003年末までに、インターネット接続可能なワイヤレス端末の数は、インターネットに接続されているPCの数を上回る見込みである。このようなワイヤレス・ネットワーク・サービスの普及と高品位化に伴い、低消費電力、低歪み、低雑音、高機能且つ低コストのRFIF、ベースバンドICの実現が不可欠であり、マイクロ波/アナログ回路技術の重要性が増している。現時点では、すべての条件を完全に満たす単一構造半導体デバイスが存在しない。 しかし、近年の各素子の微細化並びに製造プロセス技術の進展によって電気特性の大幅な改善が得られている。その中でも、安いシリコン基板を用い、ディジタルLSIの主役であるCMOSがシステム・オン・チップの実現という観点から、特にN-チャネルMOSFETがマイクロ波/RF-LSI用デバイスとして注目を集めている。最近5年間海外の企業及び大学からのCMOS-RFICの研究開発報告は目立つようになっており、その特性も明らかに改善されている。IEEE 2001 Custom Integrated Circuit Conference (CICC)の発表論文では、ディジタルプロセスの0.25μm-CMOS構成の2.4GHz帯低雑音増幅器及びミキサーICの特性はSiGe構成のICと比較して消費電力が15-20%高いものの、マッチング、利得、雑音、歪みにおいて同等な結果が得られている。 同様に日本でもCMOS-RFへの関心及びその無線通信端末への導入検討が始まっており、企業の設計技術者及び大学院生のための図書がいくつか発行されている。しかしながら、ほとんどが一般的なアナログ回路設計法に止まり、最近技術のCMOS素子を用いたRFIC実際例、或いは無線通信端末の全体の送受信回路設計に関する記事が極めて少ない。 本書はこのような点に鑑み、1996-2001年現在IEEEのジャーナル/会議に報告されている論文及びCMOS-RFの権威の方々が発表している基調論文の中から無線通信端末用CMOS-RFICの研究開発及び最新技術動向を集めたものである。特に、1-1.8GHz帯携帯電話、1.9-2.2GHz帯W-CDMA、2.4/5.8GHz帯無線LANなどRFフロントエンド用低雑音増幅器、ミキサー、発振器、及びこれらの回路から構成されるレシーバ、トランスミッタ、トランシーバ回路に関する最新技術並びに現時点で報告されている最高動作周波数(10-50GHz)CMOS-RFICの研究・開発を紹介する。
内容項目
第1章 CMOS素子とRFICへの応用 第2章 低雑音増幅器 第3章 ミキサー 第4章 発振器 第5章 送受信回路