発刊日 | 2008年3月17日 |
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定価 | 本体1,600円+税 |
頁数 | 264頁 |
造本 | 四六判 |
ISBN | ISBN978-4-86043-185-3 |
発行 | (株)エヌ・ティー・エス |
問い合わせ |
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監修 |
著 藤崎 憲治(京都大学 大学院農学研究科 教授) 鳥飼 否宇(作家) |
編集委員 |
著者 藤崎 憲治(ふじさき けんじ) 1947年福岡県生まれ。京都大学大学院農学研究科教授。 専門は昆虫生態学。2004年より文部科学省の21世紀COEプログラム「昆虫科学が拓く未来型食料環境学の創生」のリーダーとして、“Entomomimetic Sciences(昆虫から学ぶ科学)”を提唱中。 主著『動物たちの生き残り戦略』(共著、NHK出版、1990年)、『応用昆虫学の基礎』(共著、朝倉書店、2000年)、『カメムシはなぜ群れる?』(京都大学学術出版会、2001年)、『飛ぶ昆虫、飛ばない昆虫の謎』(編 著、東海大学出版会、2004年)など。 鳥飼 否宇(とりかい ひう) 1960年福岡県生まれ。奄美大島在住のミステリー作家。 九州大学理学部生物学科卒業後、出版社に勤務。 2000年より奄美大島に移住し、生物観察を行ないつつ執筆活動中。2008年6月よりNPO法人奄美野鳥の会会長に就任。 主著『中空』(第21回横溝正史ミステリ大賞優秀賞、角川書店、2001年)、『昆虫探偵』(世界文化社、2002年)、『痙攣的』(光文社、2005年)、『樹霊』(東京創元社、2006年)、『官能的』(原書房、2008年)など。 |
趣旨 |
【本書の特徴】 昨今、昆虫の集団行動は電話回線網の混雑緩和、最短経路探索、生産ライン合理化などへの応用が試みられている例もあるなか、そうした昆虫の「群れ」の行動の意味を、昆虫生態学者の藤崎氏が解説し、ミステリー作家である鳥飼氏によって不思議な世界へ誘う。虫好きの方から社会学を学ぶ方、行動分析をビジネスへ役立てたい方まで、ご満足いただける1冊が登場! |
書籍・DVDの内容
はじめに―群れとはなにか 食べる群れ 鳥飼否宇による問題提起 藤崎憲治による返答 1 物理的防御への対抗策としての群れ 2 化学的防御への対抗策としての群れ 3 植物器官と競争するための群れ 4 捕食者の群れ 鳥飼否宇によるまとめ ◆鳥飼否宇によるコラム① ◆オキナワイチモンジハムシの謎 護る群れ 鳥飼否宇による問題提起 藤崎憲治による返答 1 希釈効果をねらった群れ 2 エスケープ戦略としての群れ 3 巣網による防御 4 毒を持つチョウの群れ 5 カメムシの脱皮集団 鳥飼否宇によるまとめ ◆鳥飼否宇によるコラム② ◆誤解の多い昆虫、アメンボ 恋する群れ 鳥飼否宇による問題提起 藤崎憲治による返答 1 ハレムを作るカメムシ 2 レックという集団求愛場 3 ホタルの集団求愛 4 ユスリカの蚊柱 鳥飼否宇によるまとめ ◆鳥飼否宇によるコラム③ ◆効果音としての昆虫の声 眠る群れ 鳥飼否宇による問題提起 藤崎憲治による返答 1 カメムシたちの集団越冬 2 甲虫たちの集団越冬 3 マダラチョウたちの越冬集団 鳥飼否宇によるまとめ 旅する群れ 鳥飼否宇による問題提起 藤崎憲治による返答 1 ウスバキトンボの渡り 2 トビイロウンカの渡り 3 バッタの渡り 4 オオカバマダラの渡り 5 アサギマダラの渡り 6 温暖化によるチョウの分布の拡大 7 温暖化の深刻な影響 鳥飼否宇によるまとめ ◆鳥飼否宇によるコラム④ ◆昆虫たちの知恵比べ、擬態 つながる群れ 鳥飼否宇による問題提起 藤崎憲治による返答 1 亜社会性の昆虫たち 2 真社会性の昆虫たちとその進化 3 シロアリと菌核菌との共生関係 4 群知能 5 社会性昆虫、生態系、そして人類 鳥飼否宇によるまとめ ◆鳥飼否宇によるコラム⑤ ◆放っておけないヤギ問題 おわりに――昆虫の群れから何を学ぶか