発刊日 | 2008年4月2日 |
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定価 | 本体25,800円+税 |
頁数 | 264頁 |
造本 | B5 |
ISBN | ISBN978-4-86043-188-4 |
発行 | (株)エヌ・ティー・エス |
問い合わせ |
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編集委員 |
吉田 亮 東京大学大学院工学系研究科 柴山 充弘 東京大学物性研究所 渡邉 正義 横浜国立大学大学院工学研究院 竹岡 敬和 名古屋大学大学院工学研究科 青柳 隆夫 鹿児島大学大学院理工学研究科 曽我部 敦 (株)資生堂 |
趣旨 |
【本書の特徴】 ★古くから知られた身近な材料、ゲルは、食品、吸水材、芳香剤、ソフトコンタクトレンズなどに広く用いられている ★しかし近年、電気を通すゲル、動くゲル、刺激に応答するゲルなど、従来の常識を覆すような高機能ゲル材料が精緻な分子設計により次々と生み出され注目を集めている。 ★このような新しいゲル材料とそのサイエンス、これらが拓く電子材料や医療材料などへの応用についての最新の動向を、 第一線の研究・開発者らが紹介する。 本書は、社団法人高分子学会主催による『ポリマーフロンティア21ゲル・イノベーション』(開催日:2007年9月7日)を講演録として編集したものであり6講の講演より構成されている。 |
書籍・DVDの内容
目次 序文 「総論:ゲルの新しい機能性材料としての展開」 近年のゲルサイエンスの進展に伴う新しいゲルの機能創出に関する研究(運動、物質輸送・放出、情報変換・伝達、分子認識機能など)を統括している。 1 はじめに 2 刺激応答型材料システムへの応用 2.1 運動機能 2.2 物質輸送機能 2.3 情報変換・伝達機能 3 ゲルの微小化/微細加工による高機能付与 3.1 ゲルの微小化による高機能付与 3.2 ゲルの微細加工技術 3.3 ゲルの網目構造制御による機能制御 4 新しい機能を付与するために 4.1 自己組織化 4.2 時間構造・時空間構造を有するゲルの設計 5 まとめ 「ゲルの構造と相転移現象」 ゲルの膨潤・収縮挙動、体積相転移、変形挙動などはゲルの網目構造や高分子と溶媒との相互作用などと密接に関係している。そこで、こうしたゲルの特徴的な巨視的物性を、ゲルの構造解析から得られた知見をもとに微視的観点から説明する。 1 はじめに 2 ゲルの体積相転移 3 ゲル収縮のキネティクス 4 ゲルの不均一性 5 中性子散乱による精密構造解析 5.1 中性子散乱とは 5.2 中性子散乱測定装置 5.3 散乱関数のパターン 5.4 ナノコンポジットゲルの精密解析 5.4.1 コントラストマッチ法による解析 5.4.2 コントラスト変調法を用いた解析 6 まとめ 「高分子とイオン液体からなる溶液およびゲルの性質」 イオン液体というイオンだけから成る液体が新しい溶媒として注目されている。本講では、高分子の溶媒としてのイオン液体、さらにこれを担持したゲルの基礎的性質と新材料としての展開を展望する。 「高分子ゲルの階層的構造制御による機能化」 近年、高分子ゲルなどのソフトマテリアルに“自己配列”“自己集合”“パターン形成”といった自己組織化現象を融合することにより構築される高機能マテリアルが次世代の先端技術として注目されつつある。本講では、高分子ゲルへの階層構造導入による機能化について述べる。 1 はじめに 2 これまでの構造色を示すゲルについて 2.1 二分子膜 2.2 コロイド粒子 3 鋳型を用いて作る構造色を示すゲル 3.1 コロイド結晶を鋳型にしたゲルの調製法 3.2 コロイド結晶の発色機構 3.3 NIPAゲル 3.4 イオン性モノマーへの適用 4 構造色を示すゲルの応用 4.1 グルコース認識ゲル 4.2 光反応性構造色ゲル 4.3 電場応答性ゲル 4.4 自律応答性ゲル 5 丈夫な系でのゲル 5.1 環動ゲル 5.2 環動ゲルの機能化 5.3 コロイド結晶を鋳型としたポーラスポリスチレン内でのゲルの挙動 「バイオマテリアルとしての刺激応答性ポリマー・ゲル」 刺激応答性材料の応用例として多いのはドラッグデリバリーシステムや再生医学をはじめとするバイオ領域での有効利用である。本講では刺激応答性高分子の応答挙動の詳細な解析も含めて、バイオマテリアルとしての応用例を概説する。 1 はじめに 2 再生医学分野への刺激応答性ポリマーの応用 2.1 温度応答性培養皿を用いた再生医学 2.2 温度応答性ポリマーを用いた細胞外マトリックス 2.3 インジェクタブルマトリックスの設計 3 刺激応答性薬物キャリア 3.1 がんの温熱治療 3.2 磁性体微粒子を利用したドラッグデリバリーシステムへの展開 4 温度応答性クロマトグラフィーシステム 5 温度応答性高分子の相転移と相分離 6 温度応答性高分子の透過制御膜への応用 7 まとめ 「高分子ミクロゲルの開発と化粧品への応用」 化粧品の使用感触を支配する因子として、増粘剤は非常に重要な原料である。本講では、ミクロゲルが使用感触に優れていることを見いだし、化粧品用増粘剤として最適な構造の高分子ミクロゲルを開発した事例を紹介する。 1 はじめに 2 化粧品にとっての増粘剤とは 3 トップダウンによるミクロゲルの調製-寒天ゲル 3.1 寒天ゲルとは 3.2 化粧品への応用-ミクロゲル化 3.3 寒天ミクロゲルのテクスチャー 3.4 寒天ミクロゲルに関するまとめ 4 ボトムアップによるミクロゲルの調製 -逆相乳化重合での水膨潤性ミクロゲルの合成 4.1 ミクロゲルを利用した増粘剤 4.2 ナノサイズの微細空間でのエマルション重合 4.3 ミクロゲルの増粘特性 4.4 ミクロゲルのまとめ 5 ミクロゲルのレオロジー特性 5.1 ミクロゲルの固有粘度 5.2 塩濃度と高分子濃度、見かけ粘度の関係 6 まとめ